2006 Tour of Japan 伊豆ステージ 5/20

最後の正念場。伊豆ステージ。朝から雨模様。予報だとやむっぽいけど果たしてどうなるか?
車でスタート位置まで移動して、いろいろと準備。
今日は総合争いが最後なので、総合争いはもちろん、総合優勝の可能性が無くなった国内チーム。特にyahoo!は積極的に攻撃してくるだろう。シマノは狩野さんが総合で5位。3位までの差もそんなに無いので、後半まで集団でおとなしくしているだろう。 アシストが逃げに入ってくるだろう。

逃げが決まるまでは壮絶なペースが予想されるので、上りを使って入念なアップ。スタートラインにならんだ頃には、最前列にシマノが大挙している。やる気だな。毎日そうなんだけど、今日は特に後ろに下がると、中切れ連発であっという間に終わりそう・・・。

スタート。

時計周りで進むので、いきなり上りが始まり、8kmコースの追加部分へ入っていく。
最初からシマノyahoo!がペースをガンガンに上げて上っていく。 ファーストアタックはラバネロだった。が、程なくして吸収。そして本命のアタックが始まった。
後半まで様子をみて、伊豆スカイラインに出て峠でタイム差を稼ぐと思ってた狩野さんが逃げに入った。狩野さんが逃げてるということで、リーダーチームのユニバーサルカフェはタイム差をそんなにあけるとリーダーを失う。ということで、1分ほどのタイム差のまま集団が進む。逃げグループはガンガン逃げてるみたいで、タイム差を均一にしたい集団も、逃げ集団と同じスピードで追う。
かなりきついペースで、何度もやばい。と思ったが、根性でなんとか耐える。 日本CSCぐらいの短い坂なら自分のような選手でもそれなりに上れるみたいです。
3周目あたりで一瞬ペースが落ち着いたとき、後ろをみたら、集団がすごく小さくなってる。なるしま勢で残ってるのは、二戸さん、木村さん、俺の3人のみ。
あとの周回はひたすら集団の中程で耐え忍ぶのみ・・・・・。
なんとか5周耐え切って、伊豆スカイラインへの道、亀石峠へ向かう。ここはけっこう長い峠で勾配もきつい。 序盤はそれなりにこなしてたんだけど、中盤あたりで、足が限界・・・。後ろに下がってたのもあって、前が中切れ連発。やっぱりこの位置だと足ばっかりつかって、何も良いことが無い・・。わかっているけど、足がなくて前に出れなかった。今の実力か。

何度も中切れを埋めてたら、とうとう前との差が縮まらなくなってきた。粘ったがダメ・・・。とうとう集団から切れた。僕が切れる前に木村さんも切れているみたい。姿を確認できなかった。チームカーの隊列に抜かされていく瞬間って何度経験してもイヤなものです。

うちのチームカーに抜かれるときに、ボトルを貰って、垂れないように上ってこい。と告げられてもう踏ん張り。スカイラインに入ってから、しばらく一人で走ったが、前からどんどん選手がこぼれてくる。そうとうなペースで集団は進んでるんだろう。 その後、アイサンの選手と一緒になり、2人で走る。風が物凄く、ころころ風向きが変わる強風が容赦なく吹き付ける。横に吹っ飛びそうな突風も。
前にユニバーサルカフェの選手が2人で走ってるのが見え、あそこに追いついたら楽に走れるかも。と思いペースを上げて、追いつく。 目論見は当たって後ろについて、良いペースで走る。やっぱ経験豊かな海外選手は走り方がうまい。すべてに無駄がなく、風向きが変わった瞬間につく位置を変え、空気抵抗が一番少ない走り方を自然にしている。後ろを走ってて、本当に勉強になった。前からラバネロの飯野さんもふってきた。折り返し地点をすぎ、また亀石に向かう。気づくと木村さんたちのグループも合体していて、10人を超えるグルペットになってた。
そのままのペースで走るも、亀石の入り口でDNF。二戸さんのグループも下ろされていた。なるしま全滅です。

狩野さんは前半から逃げていたのにもかかわらず、最後にマシューロイドのアタックに反応して、ステージ2位。かなり積極的なレース運びをして、結果にもつながった。本当にかっこいい選手だと思う。失敗することを恐れず、可能性にかけてチャレンジする。すばらしいと思います。それも想像を絶するプレッシャーがあるに違いないのに・・・。自分の弱さに落胆すると同時に、狩野選手の意思の強さに感動しました。

つくづく自分の弱さを痛感させられた一日でした。